【執筆者:管理栄養士 市沢淳美】
キャベツスープがまずい・薄い・物足りないと感じる原因は、材料や味付けがシンプルであるため、具材の量・大きさ・組み合わせによって味が変わりやすいからです。
また、キャベツ自体の成分が味や香りに影響し、苦みや薬品臭を感じる場合もあります。
キャベツ入りの野菜スープやコンソメスープを失敗した時のために、以下の項目について紹介します。
キャベツスープ のこと
- まずい・薄い・物足りない原因
- 失敗作をおいしく復活させる方法
- 失敗しないコツ
- 独特の臭いが気にならないレシピ
キャベツスープのアレンジ方法について知りたい人も、ぜひ参考にしてくださいね!
目次
キャベツスープがまずい原因|失敗作でもおいしく食べる方法4選
キャベツスープがまずい原因は、材料や味付けがシンプルであるため、具材の量・大きさ・組み合わせによって味が左右されやすいからです。
また、キャベツの成分イソチオシアネートの影響で苦みや臭みを感じる場合もあります。
- 具材の量・大きさ・組み合わせによって味が左右されやすい
- キャベツの成分イソチオシアネートの影響
イソチオシアネートは健康維持に役立つ栄養成分です。(※1)
キャベツの鮮度が落ちたり、空気に触れたりすると、ジメチルスルフィドという成分に変化し、独特の青臭さや薬品臭の原因になります。
キャベツには、イソチオシアネートやポリフェノール等の辛味や苦みを生じる物質が少量含まれています。
保管中にこれらの物質が増加することがあり、このことにより、異臭を感じたり、食べた時に苦みを感じることがあります。
おそらく、この事が原因ではないかと思われます。
さまざまな理由で失敗したキャベツスープでも、調味料や新たな具材を加えることで、おいしく食べられますよ。
薄い場合は調味料を足して味の濃さを調節する
まずい原因は、単に味が薄いだけの場合もあるので、調味料を加えるとおいしくなる可能性が高いです。
- 塩
- 醤油
- 顆粒コンソメ・固形コンソメ
- 白コショー・黒コショー
コンソメは固形タイプよりも、顆粒タイプの方が味を微調整しやすいです。
大人だけで食べる場合は、コショーを入れると味が引き締まってパンチが出るので、一層美味しくなります。
味が薄いわけではないけど物足りない場合は、うま味が足りないと考えられます。
物足りない場合は卵やウインナーのうま味でカバーする
物足りなくてまずい場合は、うま味が豊富な食材を加えるとおいしくなる可能性があります。
- 卵
- ウインナー
- ベーコン
- ポークビッツ
卵にはうま味成分のグルタミン酸が含まれていて、手軽にうま味を加えることができます。
野菜と肉類の組み合わせはうま味の相乗効果によって、さらにおいしさを感じやすいのでおすすめです。
うま味の相乗効果
うま味成分は主にグルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸の3つで、複数を組み合わせることによって、うま味の相乗効果を期待できます。野菜にはグルタミン酸、肉類にはイノシン酸が含まれているため、2つを組み合わせることで一層おいしいスープになります。
ウインナーやベーコンは食べやすい大きさに切って加えましょう。
切るのが面倒な場合は、ポークビッツだと小さめなのでそのままでも使いやすいですよ。
卵やウインナーなどのうま味食材がない場合は、牛乳や豆乳でコクをプラスすると良いでしょう。
牛乳や豆乳のコクでクリームスープにアレンジする
牛乳や豆乳でまろやかなコクを加えて、物足りなさを補う方法もあります。
牛乳や豆乳を加える場合は、味が薄くなりやすいので、調味料も一緒に加えることをおすすめします。
紀文の調整豆乳200mlサイズは、料理にも使いやすい味で常温保存可能なので、ストックしておくと便利ですよ。
キャベツ独特の臭いが気になる場合は、香りの強いスパイスで食べやすくしましょう。
独特の臭いが気になるときはカレー粉やカレールウを入れる
キャベツ独特の臭いが気になるときは、香りの強いカレー粉やカレールウを入れて臭みを打ち消すと食べやすくなります。
カレー粉はほんの少し入れるだけでも香りが出て、ピリッとスパイシーなカレースープになります。
カレールウは甘口を入れると小さい子どもでも食べやすい味に仕上がるので、状況に応じて使い分けると良いでしょう。
フレークタイプのカレールウだと、微調整できて使いやすいです。
次からはおいしく作れるように、失敗しないコツを覚えておきましょう。
キャベツ入りの野菜スープ・コンソメスープを失敗しないコツ
キャベツスープを作るときは、具材の量・大きさ・組み合わせに気をつけつつ、キャベツ独特の臭い対策をすると失敗しにくいです。
具材の量 | レシピを忠実に守る |
---|---|
具材を切る大きさ | どの具材も同じくらいの 大きさにそろえる |
具材の組み合わせ | うま味や甘みが強い具材を入れる |
独特の臭い対策 | ・新鮮なものを使う ・鍋に入れる直前に切る ・少量の酢またはレモン汁を 混ぜた水にさらす |
具材の大きさをそろえて切ると、火の通りが均一になり一部の野菜が固かったり、煮えすぎて崩れてしまったりするのを防げるので、見た目も食感も良く仕上がります。
キャベツ独特の臭いは、材料の取り扱いに気をつけるだけでなく、クエン酸を利用することで抑えられます。
キャベツ独特の臭いが気にならないレシピ
キャベツスープ独特の臭いは、酢やレモンに含まれるクエン酸を利用することで防げます。
- 下準備:切ったキャベツを酢水やレモン水にさらす
- 味付け:梅干しを入れる
梅干しの酸味もクエン酸です。
梅干しの使い方は、こちらのクックパッドのレシピを参考にしてください。
昆布のダシでキャベツの臭みが気にならなくなった人もいるようです。
鮮度が落ちたキャベツを使用する時は、ぜひ試してみてくださいね!
ビタミンCとビタミンUの働き
・ビタミンC:コラーゲンの合成や病気から体を守るサポートをする(※2)
・ビタミンU:胃腸の粘膜を修復・強化する(※3)
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結論|キャベツスープがまずい理由は具材の準備と特有の成分
- 具材の量・大きさ・組み合わせの変化によって味が変わりやすい
- キャベツの成分イソチオシアネートが味や臭いに影響
- 失敗したら調味料の調整・うま味食材を加えてみる
- 具材の量・大きさに気をつけてダシとなる具材を入れる
- 苦みや臭みの予防には新鮮な材料・直前にカット・クエン酸
キャベツスープは材料や味付けがシンプルなために、少しの変化が味に影響して失敗しやすい料理です。
作ったスープの味が決まらない・まずいと感じても調味料やうま味食材を加えることでおいしく復活できるので試してみてくださいね。
キャベツスープは野菜たっぷりで、健康を気にする人にも人気の料理なので、失敗しないコツを覚えて日々のレパートリーに加えましょう!