仕送りやお祝いなど遠方に住んでいる人に現金を直接送りたい場合、振込以外にお金を送る方法としては、現金書留封筒を使って現金を郵便で送るという方法があります。
しかし、振込が一般的になってきた昨今で現金を送ったことがある人は少ないのではないでしょうか。
そうなると、封筒ってどこで買うの?いくらまで送ることができるの?どうやって送るの?といろいろな疑問が出てきますよね。
そこで今回は
- 現金書留で最大いくらまで送ることができる?
- 現金書留の専用封筒とは?
- 損害要償額や送るのにかかる金額とは?
- 現金書留の送り方は?
- ほかにも現金を送る方法ってある?
といった内容をポイントにご紹介していきたいと思います。
昔はコンサートのチケットを電話で予約したら現金書留で料金を支払いチケットを送ってもらう方法が当たり前だったので、結構現金書留は使っていました。
今は振込やカード払いが当たり前になってきたので、なかなか使う機会がないですよね。
ぜひ、この機会に現金書留で送る方法を知ってくださいね。
目次
郵便局の現金書留では、最大いくらまで送ることができるの?
郵便局の現金書留は、その封筒に入ればいくらでも送ることができます。
つまり「送る金額の上限設定はない」ということです。
ただし、郵便事故などで紛失等した場合の補償額には50万円までと上限が定められています。
また、現金書留で送るお金は紙幣と硬貨どちらも入れることができますが、重さでも料金が変わってくるので、硬貨が多いとその分手数料がかかることになります。
この補償額や手数料については、後ほど詳しくご説明しますね。
現金書留はその名のとおり書留扱いになるので、ポスト投函ではなく窓口で手続きをして受け取る側も直接受け取る必要があります。
現金は貴重品なので、間違っても普通の封筒でポストへ・・・なんてことはしないでくださいね。安易に現金をポストに投函すると法律違反になる恐れもあります!
次は、現金書留を送る際の封筒についてご紹介していきます。
現金書留は専用封筒を郵便局で買おう!21円で販売している
現金書留を送る際は専用の封筒が必要で、郵便局の窓口に行けば21円で購入できます。
一部ではコンビニでも取り扱っていますが、コンビニでは発送できないので郵便局で購入するのが一番確実です。
現金書留専用ってどのような封筒なの?
見たことがないと、どのようなものかわかりませんよね。
現金書留の封筒は、
- 茶封筒に緑の枠で記入項目が印字されている
- 封筒のサイズは2種類(約119×197mmと約142×215mm)あり、どちらも封筒の料金は同じ
- 小さいサイズは定形で、大きいサイズは定形外の料金になる
- 手紙などの信書やのし袋のまま入れることもできるので、必要に応じてサイズを選ぶ
- 旧版は複写式で、どちらも使うことができる
というものです。
・普通の封筒で現金書留として送ることはできるの?
現金書留専用の封筒以外でも、条件によっては普通の封筒で送ることはできます。
ただし、封筒に宛名だけ書いて送れるわけではなく、現金書留専用封筒と同じように「現金書留」と赤字で記入するなどの手間が必要です。
現金書留専用封筒や現金書留用に工夫した普通封筒に入れてポストに投函すればいいんだ!と思った方は、ちょっと待ってください!
現金はポストに投函して送ることはできない理由があるのです。
現金書留はポストに投函してはダメなの?
現金書留は、ポストへの投函で送ることはできません。
そもそも書留はその郵便物の受付から配達までが記録され、事故等で届かなかった場合の補償がついたものです。
普通の郵便で現金を送った場合に紛失等があっても補償はされないですし、郵便法で禁止されているので法律違反となるんですよ。法律違反にならないためにも、現金を郵送したい場合には現金書留を利用しなければいけないのです。
手数料がかかるからもったいない!と思うかもしれませんが、安全に現金を送るためには現金書留を利用しましょう。
専用の封筒を用意すれば現金を送れることがわかりましたが、次は郵送にかかる料金や補償額などについて見ていきましょう。
現金書留の郵送にかかる料金と万が一の時にも安心できる損害要償額とは?
現金書留を送る時に気になるのは、送るのにかかる料金と、事故や盗難などのトラブルがあった場合の補償ではないでしょうか。
郵送にかかる料金は、基本として封筒代、郵便料金、現金書留料金の3つが必要になります。
では、具体的にいくらなのか詳しく見ていきましょう。
現金書留を送る時にかかる料金はいくら?
現金書留専用封筒の料金が21円というのは先程ご紹介しましたね。
次に郵便料金は、定形もしくは定形外で、さらに重さによって料金が変わります。硬貨も入れることはできますが、紙幣より郵便料金がかさむことになりますね。
さらに現金書留料金として、1万円までが430円で、さらに5,000円ごとに10円加算されます。
例えば50,000円を送る場合は、次のようになります。
- 現金書留封筒・・・21円
- 定形郵便(25g以下)・・・82円
- 現金書留料金・・・430円
- 現金書留料金追加分(5,000円×8)・・・10円×8=80円
- 合計金額・・・613円
ということです。
また急いでいる時は速達や期日指定もできますが、速達は速達料金がかかります。
損害要償額ってなに?
先程、現金書留に入れる金額の上限はないと説明しました。
ではいくら入れてもその分の金額の補償をしてくれるかというと、そうではないのです。
損害要償額とは、基本的には入れた分の金額が補償されますが、その上限は50万円までと決まっています。
また、金額の申告がない場合は1万円までとなっています。
その損害要償額1万円までの書留料金が430円で、損害要償額が5,000円あがるごとに書留料金が10円ずつ加算されるということですね。
これで、どのくらい料金がかかるのかとその内訳がわかりましたね。次は、送り方のポイントを見ていきましょう。
現金書留の送り方!知っておきたいポイントはコレです
書留と言われると手続きが大変なのではと思うかもしれませんが、封筒の書き方や封の仕方などのポイントを押さえておけば簡単です。
・現金書留を送る準備をしよう!
現金書留を送る際のポイントをまとめてみました。
- 送り主と届け先の住所、氏名、電話番号を指定の枠内に記入する
- 入れた金額を損害要償額の欄に記入する
- 現金書留封筒は二重になっているので、内袋の中に現金などを入れる
- のり付けでしっかり封をし、封の境目の印のところに割り印をする
- 印鑑はシャチハタや認め印でも可
- 印鑑がない場合は名字だけ書いて◯で囲むサインでもOK
これで送る準備はできましたね。
・現金書留を送る時に知っておくと便利なポイントは?
現金書留をただ送るだけでなく、便利な機能や送り方を覚えておくと送る時に慌てなくていいですよね。
- 配達日時の指定ができる
- 書留なので追跡機能がついている(別料金はかかりません)
- 現金以外に手紙、信書などを入れることができる
- 現金は札だけでなく小銭も送れる
- 速達や配達記録などさまざまなオプションをつけることができる(別途料金必要)
- 普通郵便と同じ日数で届き、土日祝日も配達される
- 現金書留の受付は郵便局窓口(平日受付時間内)、またはゆうゆう窓口(土日祝日、夜間も可)で発送できる
届け先の都合によって日時指定できるのは便利ですよね。
ポストに投函はできませんが、土日祝日や夜間でも対応している「ゆうゆう窓口」でも取り扱いしてくれるのは日中仕事で郵便局に行けない人にも便利です。
ここまで現金書留で現金を送る方法についてご紹介してきましたが、実はほかにもお金を送る方法があります。
次は、その方法をご紹介していきますね。
料金を安くする裏ワザは、為替を買って送ること!
現金以外でお金を送る方法は、普通為替を利用します。
郵便局に現金を持っていき普通為替証書または定額小為替に換えてもらい、それを相手に送ると相手が郵便局で現金に換えることができるという方法です。
普通為替で送るとこんなにお得!
普通為替は普通郵便で送ることができるので、手数料が現金書留より安くなれば普通為替の方が安く送れるということになります。
・普通為替の方が安いのはどういうケース?
普通為替は手数料が5万円未満で430円、5万円以上で650円かかります。
また定額小為替は、50円、100円、150円から1,000円まで12種類あり、1枚あたり100円なので金額の組み合わせで手数料が変わります。
ここで普通為替と現金書留とどちらが安いか、具体例を挙げてみていきましょう。
(例)150円を送る場合
- 150円分の定額小為替の手数料・・・100円
- 郵便代(硬貨の場合25g以上50g以内の定形郵便と想定)・・・92円
封筒は家にあれば買う必要がないので、合計192円で送ることができます。
一方現金書留だと
- 現金書留封筒・・・21円
- 郵便代・・・92円
- 現金書留料金・・・430円
となり合計543円なので、定額小為替で送った方が安いということになります。
(例)150,000円を送る場合
- 普通為替・・・650円
- 郵便代・・・82円
なので、合計732円です。
一方、現金書留だと
- 現金書留封筒・・・21円
- 郵便代・・・82円
- 現金書留料金・・・430円+280円
で合計813円となり、普通為替の方が安くなります。
普通為替は相手が郵便局で現金に換える必要がありますが、それを考慮すれば便利な方法です。
普通郵便で心配な場合は一般書留で送ることもできます。
別途料金は必要ですが、補償額を500万円まで設定することができるので高額の場合は便利です。
海外へも現金は送れないので、為替で送ることになります。
ただ海外へ送る場合は、限度額やかかる日数、安全性がまちまちなので、郵便局でしっかり確認した方がいいですね。
・他にも現金を送る方法がある?
為替以外には小切手も普通郵便で送ることができます。
ただ小切手を使う場合は金融機関の当座預金の口座が必要ですし、何かビジネスや資産がなければ小切手を持つこともほとんどないでしょう。
どちらにしても、金額や送り先に合った方法を選ぶといいですね。
かつてはゆうパックと一緒に送れる現金書留小包というものがありましたが、平成22年に廃止になったため
現金を送る方法は
- 現金書留
- 普通為替
- 小切手
の3つということになります。
私は親族の相続の関係で、遠方の市役所からいろいろな証明書を送ってもらう時に定額小為替を利用しました。
定額小為替を申請用紙に同封するだけでOKなので簡単でしたよ!わざわざ行く手間も省けるし、便利ですよね。
まとめ
現金書留の送り方や金額についてご紹介してきましたが、いかがでしたか。
金額によっては別の方法がお得だったり、普段利用したことがなければ知らないことがいっぱいだったのではないでしょうか。
最後に、今回のポイントをもう一度まとめてみましょう。
- 現金書留に入れられる金額に上限はない
- ただし補償額の上限は50万円なので、万が一を考えたら他の方法がよい
- 現金書留の専用封筒は郵便局にて21円で販売している
- 現金書留は郵便局の窓口、または夜間や休日はゆうゆう窓口で受付してくれる
- 速達や時間指定といったオプションもつけられる
- 為替や小切手という方法もあり、金額によっては手数料が安くなる
- 為替や小切手は一般書留で500万円まで補償をつけられる
香典やご祝儀を送る時など、振込ではなく現金で送りたい時もありますよね。
ポイントを押さえておけば難しくありませんから、まずは専用封筒を用意するところから始めましょう。
難しそうだなと思ったら、現金と印鑑と送り先のメモを持って郵便局の窓口に行けば、きちんと教えてもらえますから大丈夫ですよ!