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食材・料理のQ&A

フルーツ缶詰は体に悪い説|シロップの危険性や栄養価を徹底検証

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フルーツ缶詰 体に悪い

【執筆者:管理栄養士 田口菜月】

フルーツ缶詰が体に悪いとされるのは、食べ過ぎによる糖質の過剰摂取で太ったり、生活習慣病の原因になったりするデメリットがあるからです。

ほかにも、缶詰の成分がシロップに溶けだす可能性や、添加物の使用も心配されます。

気になるフルーツ缶詰について、以下項目に沿って正しい情報を確認しましょう。

この記事を読むとわかる!
フルーツ缶詰のこと

 

  • 体に悪いとされる理由
  • 糖質を過剰摂取しないために気をつけたいこと
  • 栄養価と体へのメリット
  • シロップのリメイク方法

余ったシロップはどうするのか迷うと思いますが、上手に活用する方法も紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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フルーツ缶詰が体に悪いのは糖質の影響|缶の成分や添加物の心配

フルーツ缶詰 シロップ

フルーツ缶詰は食べ過ぎると、肥満や体に悪い影響を与えるおそれがあります。

フルーツ缶詰が体に悪いと言われる原因
肥満・生活習慣病 糖質の摂り過ぎ
食品添加物 体に悪い影響(ほぼ心配なし)
スズ(缶詰の成分) 人体に蓄積されない(ほぼ心配なし)

缶詰のスズはフルーツのシロップに溶けだし、体への良くない影響が心配されます。

しかし、人体に蓄積されず排泄されるので、問題ないと考えられるでしょう。

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
缶詰の内側にスズをコーティングする理由は、果実の色や香りなど品質劣化を防ぐためなんですよ。

食品添加物も果物の皮をむく際に使用される場合がありますが、水洗いにより製品に残存しないのが条件なため、厳しく管理されており、心配がないといえるでしょう。

体への影響が心配されるのは、糖質の摂り過ぎです。

糖質の摂り過ぎは太る原因に

フルーツ缶詰は保存性を高めるため、砂糖が多いシロップを使っているので、食べ過ぎによる糖質の摂り過ぎで、肥満になる危険性があります。

生の果物と缶詰の栄養成分の違いについて、みかんの缶詰を例に見てみましょう。

生の果物と缶詰の違い
栄養成分例(みかん)100gあたり
缶詰
エネルギー 46kcal 64kcal
たんぱく質 0.7g 0.5g
脂質 0.1g 0.1g
炭水化物 12g 15.3g
カリウム 150g 75g
ビタミンC 32g 15g
食物繊維 1g 0.5g

缶詰はシロップを使っている分、炭水化物やエネルギーが多いとわかりますね。

フルーツ缶詰がシロップを使う理由

長期保存が目的のフルーツ缶詰は、保存性を高めるため、砂糖で作った汁(シロップ)が使われます。微生物は水がないと増殖できないので、砂糖を使用して、微生物が水分を利用しにくい状況をつくるのです。

糖質を摂り過ぎると、皮下脂肪や内臓脂肪に貯蔵され、生活習慣病の原因につながるので、食べ過ぎないのが大切です。

ほかの栄養素でみれば、生と缶詰で大きく栄養成分に差がないとわかります。

ヨセミテ編集部・メモ
ヨセミテ
編集部
加工する際に多少は、栄養素が壊れたり流れ出たりしますが、缶詰だからといって栄養素が含まれていないわけではありません。

適量を意識して、上手にフルーツ缶詰を活用したいですね。

低糖度のシロップを選んで糖分を抑える|果物の摂取目標は200g

フルーツ缶詰は、果肉を適量食べる分には問題ないとされますが、シロップは糖質がかなり高いのでそのまま摂るのは控えた方が良いでしょう。

果物の1日当たりの摂取目標は200gとされており、日本人の平均果物摂取量は半分程度で、20~40歳がさらに少ないとされます。(※1)

ヨセミテ編集部・笑顔
ヨセミテ
編集部
毎日果物を食べると、心血管や脳血管疾患のリスクが低下するなど、体にさまざまな良い影響を与えてくれるんですよ。

フルーツ缶詰は糖分が高いものの、果物としての栄養は生と缶詰で大きな差はないとされるので、手軽に食べられるフルーツ缶詰を果物不足解消に役立てるのも良いですね。

そのときは、糖質を摂り過ぎないように、シロップを直接飲まないようにしたり、糖度の低いシロップが使用されている商品を選んだり、工夫すると良いでしょう。

シロップ(シラップ)の種類
  • エキストラライト・シラップ:糖度10%以上14%未満
  • ライト・シラップ:糖度14%以上18%未満
  • へビー・シラップ:糖度18%以上22%未満
  • エキストラヘビー・シラップ:22%以上

次の章では、フルーツ缶詰に含まれる栄養素について、もっと詳しく説明していきます。

フルーツ缶詰でもビタミンCや食物繊維などの栄養素が摂れる

フルーツ缶詰 栄養

フルーツ缶詰は適量を守れば、不足している果物の摂取に役立ち、栄養素を手軽に摂取できるのがメリットです。

フルーツ缶詰に含まれるおもな栄養素と特徴
ビタミンC 抗ストレス・抗酸化作用
カリウム 脳血管疾患のリスク低減
食物繊維 便秘改善

先ほども記載したとおり、生の果物と比べたら缶詰に加工する過程で、栄養素の損失はありますが、缶詰の果物にもビタミンやミネラルは含まれます。

フルーツ缶詰は、生の果物より価格もお手頃なものが多く、皮をむく処理も必要がないため、みかんやパイナップルなどさまざまな種類の果物を、手軽に取り入れられるのも良いところでしょう。

フルーツ缶詰のシロップは、そのまま飲むと一気に糖分を摂取してしまうので、健康のためにもアレンジして少しずつ食べるのがおすすめです。

余ったシロップの活用方法|ゼリーやケーキに

フルーツ缶詰のシロップは、ゼリーへのリメイクやケーキに使用してみましょう。

ゼリー

ゼリー

材料

シロップ:50cc
お好みのフルーツジュース:170cc
粉ゼラチン:5g
熱湯:50cc

作り方
  1. ジュースとシロップをボールにいれて混ぜます。
  2. 別の容器に熱湯を入れ、そこへ粉ゼラチンをいれてよく溶かします。
  3. 溶かしたゼラチンを①へ加え、よく混ぜます。
  4. お好きな容器に流し入れ、ラップをして冷蔵庫で30分ほど冷やします。

自分でゼリーをつくると、柔らかさや甘さが調整できるのが良いですね。

ほかにも、焼いたスポンジケーキに塗って、ケーキをしっとりさせる目的で使用もできるので、余ったシロップを上手に活用してみてください。


結論|フルーツ缶詰は適量なら体に悪いわけではない

フルーツ缶詰のまとめ
  • 糖質の過剰摂取で体に悪い影響を与える可能性がある
  • 添加物と缶の成分のスズは過剰に気にしなくてOK
  • 低糖度のシロップを選ぶと良い
  • 缶詰の果物でも栄養素は摂れる
  • シロップはゼリー作りやケーキをしっとりさせるのに使える

フルーツ缶詰が体に悪いとされるのは、糖質の過剰摂取で太ったり、生活習慣病になったりする可能性があるからです。

缶詰に使われるシロップに糖質が多く含まれているので、直接飲まないようにしたり、低糖度のシロップを使用した商品を選んだりすると糖質の摂り過ぎを防げます。

生の果物よりも手軽に食べられるフルーツ缶詰は、食べ過ぎなければ健康維持に役立つので、日々の果物摂取の補助として活用してみてください。

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