【執筆者:編集部 藤井祥子】
手作りのどくだみ茶は乾燥が足りないとカビが生える可能性がありますが、取り除いて食べられる場合もあり見極めが必要です。
市販の茶葉は水分が少なくカビは生えにくいです。
しかし保存状態が悪いとカビが生える可能性があるので正しい保存方法を知っておくといいですね。
どくだみ茶のこと
- カビが生えたらどうなるか
- 作り方と乾燥方法のコツ
- 美味しい煎じ方と注意点
- 日持ちさせる保存方法と容器
どくだみ茶にカビが生えているようで心配、カビが生えない乾燥方法と保存方法が知りたい方は参考にしてください。
目次
どくだみ茶のカビは乾燥不足|カビの原因と危険性
どくだみ茶にカビが生えるのは、葉の乾燥不足によるものです。
状態 | 原因 |
---|---|
白い粉 | うどんこ病 |
赤く変色 | アントシアニン |
黒や青のカビ | 乾燥が不足 |
白いふわふわ |
うどんこ病やアントシアニンによる変色は乾燥不足が原因ではありませんが、お茶には向かないため取り除きましょう。
変色は生育段階の病気や成分由来の可能性がある
どくだみ茶の変色は葉を摘む前に病気にかかっていたり、葉に含まれる成分由来の可能性があります。
うどんこ病は生育中の植物に、原因のカビ菌が付着して葉や茎が白い粉をまぶしたようになる病気です。
うどんこ病にかかった植物を口にしても健康に害はないですが、葉を摘むときに白くなっているものは取り除く方がいいでしょう。
もし保管中のどくだみ茶に粉状ではなくふわふわした白い綿状の付着物がある場合は、カビの可能性が高いので飲まないようにしてください。
また葉が赤っぽいのはどくだみに含まれるアントシアニンという成分なので、健康上の問題はありません。
最初から色が違うのは体に悪くない場合が多いですが、保管中に色が大きく変わったら原因が定かでなく心配なので、飲まない方が賢明です。
どくだみ茶の劣化を防ぐには、カビが生えやすい条件を知っておかなければなりませんね。
カビが生える原因とカビ毒の危険性
カビが生えるのは温度・湿度・栄養・酸素が適度な条件になったときです。(※1)
変色や異臭がしてカビが生えている可能性のある食品は、食中毒やカビ毒の危険性があるので食べるのはやめておきましょう。
マイコトキシンと言われ人体に悪影響があります。
摂取量によっては肝障害や発がん性の可能性があり、大量に摂取すると急性中毒を起こすこともあるので注意が必要です。
カビが発生したところを取り除いても、菌糸が残っている可能性があり見た目で判断するのは難しいです。
もったいないですがカビが生えた食品は捨てた方がよいでしょう。
カビを防ぐコツは、作るときにしっかり乾燥させることです。
どくだみ茶のカビを防ぐ乾燥方法と保存方法
どくだみ茶にカビが生えないようにするには、湿気を避け冷暗所で保存しましょう。
市販品 | 未開封 | 冷蔵庫か冷凍庫 |
---|---|---|
開封後 | 密閉容器に入れて常温保存 | |
手作り | 乾燥材を入れて密閉容器で常温保存 |
冷蔵庫や冷凍庫に入れたお茶を開封すると温度差で結露するため、常温に戻してから使うようにしてください。
お茶は変質しやすいので劣化を防ぐ乾燥方法と保存方法のコツを知っておくと良いですね。
作り方と乾燥方法のコツ|美味しい煎じ方と注意点
どくだみ茶を手作りするときに葉の乾燥が不十分だとカビが生えやすくなります。
- 花が咲くころに葉を摘む(5~7月頃)
- 摘んだ葉を洗う
- 葉をカラカラになるまで干す(1週間くらい)
- 乾燥した葉を細かく刻む
どくだみの葉がカラカラになるまで干している様子です。
ドクダミ茶つくり
つぼみの時期と雨の予報を
予測して刈り取り晴れ続きの日にカサカサと
音がするくらいまで干して
カビがはえないように
日陰で念入りに干した特有の匂いもどこかへ消えてしまう
お料理にも使います pic.twitter.com/BDg0Rh87fl— みりん (@ibusemiri) May 26, 2021
どくだみ茶はベランダや庭などにつるして1週間くらい干し、仕上げに電子レンジや扇風機を使うとしっかり乾燥できます。
- お風呂乾燥に入れる
- 扇風機をあてる
- フライパンで煎る
- 電子レンジで温める
フライパンで煎るときは先に刻んでおきましょう。
電子レンジを使う場合は100gずつ平らな皿に乗せ、600ワットで1~2分様子を見ながら温めてください。
葉がカラカラになればできあがりなので、煎じて飲むと美味しいですよ。
- 10gの茶葉と1リットルの水を鍋に入れる。
- 弱火で10分くらい煮る。
どくだみ茶はクセのある味なので茶葉と水の分量を調整してお好みの味を見つけてください。
ティーバッグタイプの市販品が便利ですね。
どくだみ茶は体の調子を整える効能がある生薬として扱われていますが、一度にたくさん飲みすぎると下痢をする可能性があるので、飲む量には注意が必要です。
また、子宮収縮作用があるため妊婦さんは飲むのを控えましょう。
どくだみ茶にカビが生えないように、できるだけ日持ちする保存方法を守ってくださいね。
カビと劣化を防ぐ保存方法と保存容器別の注意点
カビと劣化を防ぐために、開封後は密閉容器に入れ冷暗所で保存します。
茶筒 | 〇 | ー |
---|---|---|
ガラス瓶 | 〇 | 周りに紙を巻いて光を避ける |
プラスチック容器 | × | 匂いが移るのでおすすめしない |
アルミ袋 | 〇 | 空気を抜く |
密閉袋 | △ | 乾燥材を入れる |
茶筒やガラス瓶で保存する場合も乾燥材をいれておくと良いですね。
お茶は匂い移りしやすいので、洗剤や匂いのきつい食品の近く・開封後の冷蔵庫保存は避けましょう。
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結論|どくだみ茶は乾燥不足だとカビが生えやすい
- カビや変色したらお茶に向かない
- 乾燥不足はカビが生えやすい
- 電子レンジなどで仕上げ乾燥する
- 飲みすぎは下痢する場合もある
- 湿度を避けて冷暗所で保存
手作りのどくだみ茶は乾燥が足りないとカビが生えやすくなります。
葉っぱに白い粉っぽいものがついたり変色した場合は、お茶にするときには摂り除きましょう。
しっかり乾燥するには外でつるして干した後、フライパンで煎る、扇風機を当てるなど仕上げをするとカラカラになりカビが生えにくくなります。
どくだみ茶は10分ほど弱火で煎じると美味しく飲めますが、下痢することもあるため飲みすぎには注意しましょう。
残った茶葉は高温多湿を避け冷暗所で常温保存すると日持ちするので、変質する前に美味しいどくだみ茶を楽しんでくださいね。